「やっぱりどっかで沢山の人に見て貰いたいって思いがあるんだよ。バカにされるかも知れないけど、でも……でもそうじゃない人にも萌木は辿り着くかもしれないじゃん?」
三上さんは凛とした表情で私を見据えた。そして『だから、嫌な思いもしたけど、いいきっかけにもなった』と言った。
「あのね三上さん、私あの後もう一回萌木を借りて読んだの。すごく良かったよ。書いている人の真剣さが伝わってきて。正直羨ましいって思った。だから余計に悪い事したって思ったんだ。あんなことした私が言うのもなんだけど……。三上さん、きっと萌木を真剣な作品として受け止める人、他にもいると思うよ?」
私をいつかのように値踏みするように見つめていた三上さんの眉間からシワが消えていく。
「私は三葉虫って人の『恋の後先』って作品が好きだった。女の子の一生懸命な恋心に気づかないちょっととぼけたヤンキーと彼女の日常を綴ったヤツ。私、あれの続きまた読ませて貰えるかなぁ……?やっぱダメ?」
三上さんは凛とした表情で私を見据えた。そして『だから、嫌な思いもしたけど、いいきっかけにもなった』と言った。
「あのね三上さん、私あの後もう一回萌木を借りて読んだの。すごく良かったよ。書いている人の真剣さが伝わってきて。正直羨ましいって思った。だから余計に悪い事したって思ったんだ。あんなことした私が言うのもなんだけど……。三上さん、きっと萌木を真剣な作品として受け止める人、他にもいると思うよ?」
私をいつかのように値踏みするように見つめていた三上さんの眉間からシワが消えていく。
「私は三葉虫って人の『恋の後先』って作品が好きだった。女の子の一生懸命な恋心に気づかないちょっととぼけたヤンキーと彼女の日常を綴ったヤツ。私、あれの続きまた読ませて貰えるかなぁ……?やっぱダメ?」