昼休みのベランダで、いつも通りに手をブラブラさせながら恵美は言った。
「サチはいつもどっか壁作ってて。本当は違うって思ってるのに違うって言わないし。ってそれは私達もたまにはやるけど。でもサチのは異常。だから私はそれに苛立つ華の気持ちも分かる気がしてた」
何も言えなかった。その通り過ぎて。
「いつもサチには距離を感じてた。“私は皆とは違う”って体全体が主張してるのに、そう言わないんだもん。たまにはバカにされてるのかな?って思っちゃうじゃん。華なんてあの激しい性格だからさ、たまにすっごい頭にきたりしてたんだと思うよ?」
恵美は白く太陽を反射するグラウンドを見つめて、夏休み前より少し長くなったポニーテールを揺らした。
「サチ、たまには今みたいにハッキリ意見言いなよ。全然嫌だなんて思わないから。さっき、華だって怒ってなかったじゃん」
クラスが同じでたまたま初めてしゃべったのが恵美だった。
『一緒に移動教室行こう』って誘ってくれるのは、最初に何となく同じ友達グループに所属したからだと感じてた。
いつもなんとなく一緒にいるんだと思っていた。
害がないから一緒にいてくれるんだと思ってた。
「サチはいつもどっか壁作ってて。本当は違うって思ってるのに違うって言わないし。ってそれは私達もたまにはやるけど。でもサチのは異常。だから私はそれに苛立つ華の気持ちも分かる気がしてた」
何も言えなかった。その通り過ぎて。
「いつもサチには距離を感じてた。“私は皆とは違う”って体全体が主張してるのに、そう言わないんだもん。たまにはバカにされてるのかな?って思っちゃうじゃん。華なんてあの激しい性格だからさ、たまにすっごい頭にきたりしてたんだと思うよ?」
恵美は白く太陽を反射するグラウンドを見つめて、夏休み前より少し長くなったポニーテールを揺らした。
「サチ、たまには今みたいにハッキリ意見言いなよ。全然嫌だなんて思わないから。さっき、華だって怒ってなかったじゃん」
クラスが同じでたまたま初めてしゃべったのが恵美だった。
『一緒に移動教室行こう』って誘ってくれるのは、最初に何となく同じ友達グループに所属したからだと感じてた。
いつもなんとなく一緒にいるんだと思っていた。
害がないから一緒にいてくれるんだと思ってた。