昼休みを終え、もうくたくたな俺。

<お、全員断ったのか?>

パンを片手に持ち、
俺の机に寄ってきた侑太。

「お前、俺の体、あの手紙分あると思ってんのか?」

にかっと笑って

<おうっ!>

と元気よく答えやがった。

「お前、殺されてえのか?」

コブラツイストで、奴を捕えてみる。

<ギ…ギブッ!!っ痛…たく。冗談だって。何人に言って…。>

俺は、教室に入ってくる、涙目のクラスメートの女子に
目をちらっとやり、侑太の目を見て"KY!空気読め。"と伝えた。

<…あ。わりぃ。放課後に教えろ、な?>

俺が、女子に幾度告られても断る理由は、高1の時に
付き合ってた元カノが"俺"を者扱いしていたからだ。

決して、みんがそういう奴に見えるわけでもないが
ただ…女がもともと苦手だったから。

放課後になり、俺と侑太は下校中。

<で、何人にちゃんと話したんだ?>

「ん?あぁ、今日は10人くらい。あと2人残ってる。
そのうちの1人は男子だから、気が楽だけどさ…。」

<男からも入ってるのかぁ。同じ学年か?>

「1年。まだ入ったばかりで、どうやら制服は男装として
見たらしくて…。ほんと、大丈夫なんか?ここの男子は。」

<ま、"頭良い、美男子、性格も良し"の3拍子揃ったお前だし
分からないでもないな。>

「ば、ばっか。ヤメろって!きめえよ!」