「おいおい!何、盛り上がってんだ?」 鉄平が戻ってきたことにも気付かなかった私達は突然の鉄平の声に、悲鳴を上げて逃げ回った。 「おい、何だよ!人を、怪獣みたいに。そろそろ、練習始めるぞ」 ラケットで私の頭をポンって叩いた鉄平。 「お前のサーブから練習試合始めるから」 小さな声でそう言って、誰にも見えないようににっこりと微笑んでくれた。 好き。 大好き。 もうたまらないくらい好きだよ。