「どしたんだ?お前が真面目な顔してると嵐が来るんじゃねぇか?」



空に浮かぶ入道雲を見つめながら鉄平を想っていると、鉄平が隣に座った。



「て、鉄平!!?」


とっさに、呼び捨てにしてしまった。



仲間うちでは“鉄平”って呼び名は定番になっていたけど、直接言ったことなんてなくて。


かなり年上の鉄平に対して、失礼だよね。




「す、すいません!!つい・・・・・・」



「いいよ。鉄平で。宮崎コーチって呼ばれるのも恥ずかしいから。それにしても、お前は食うの、早いな」




私が選んだアイスは、サイダー味。



「俺と同じサイダーだし」



偶然にも鉄平と同じ。

てか偶然じゃないんだけど。




鉄平がサイダー味に手を伸ばしたのを見たから。