「はい!!」
体が勝手に反応して、返事をしてしまっていた。
「じゃあ、明日の朝、練習メニューの紙配るから職員室まで取りに来てくれるか?」
「はい!!」
こうして、私はみんなよりも、ほんの少しだけ鉄平に近い場所に行くことができた。
「どうして凛だったんだろうね?」
「私が、朝1人でサーブ練習してるのを見てたみたいだから・・・・・・ だからじゃないかな」
不思議そうな敦子に、なぜか焦りながら言う私。
「あ~、凛は早起きだって思ったのかな?」
多分、そう。
誰よりも早く来る子だって思ったからだと思う。
「そうとも限らないよ。凛、一生懸命でかわいいから気に入ってくれたのかもよ」
千里がそんなことを言うから私はまたゆでだこのように真っ赤になった。