「何か、外騒がしくない?」
鉄平はそう言って、立ち上がった。
私と鉄平は、部室の扉をそ~っと開けた。
「あ!!アイツら!!」
部室横のプールの更衣室裏から顔を出していたのは敦子。
その後ろには美紀。
「あ~!バレた!!」
そこには、テニス部員全員がいた。
「みんなぁ!!!」
私はみんなの元へ駆け寄った。
「みんな心配で、帰れなかったんだぁ!!ちゃんと好きって言えた?」
「うん!!うんうん!!!」
みんなが私の頭や体をポンポンと叩く。
涙が出る。
大事な仲間。
最後の夏、みんなとの友情が深まった。
来年の今頃は、私達は中学生じゃない。
ここでテニスをすることもできない。
でも、絶対に消えない。
この最高の仲間との夏の思い出。