「…色々あったよなぁ…」
沖永は語りモードに入っていた。
「…じじぃかよ。」
俺はコーヒーをすすりながら言った。
「…俺との出会いは女じゃん。」
沖永がそう言った。
俺と沖永は女のおかげで出会えた。
〜2年前〜
俺は暑い夏。
高校の野球部の大会に来ていた。
俺らの高校最後の試合。
俺の大好きな麻里先輩が応援に来てくれていた。
「荘司〜〜ッ!!頑張って!!!」
麻里先輩が俺をみて微笑みながら言った。
俺は頬を赤く染め頷いた。
麻里先輩はハハッと笑った。
野球は試合が開始しノーヒットノーランのまま9回裏に入ってしまった。
打席は俺。
最悪な状況におかれていた。
「荘司〜〜ッ!!さよならホームランでしょーが〜ッ!!」
麻里先輩が俺にぐっと拳を握りガッツポーズをした。
俺も嬉しくてガッツポーズをした。
俺はバットを握り配置についた。
ピッチャーは沖永だった。
沖永とは話たことのないライバル校のピッチャーとしかその頃は思ってなかった。
シュンッ.....
沖永がボールをキャッチャーに向けて投げる。
カキーンッ!!!!
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