「え?」

「だから、兎さんは、ここにいる?」

「君、誰だい?この家には、兎なんて、いないよ」

「いるじゃない。あそこに……」

そう、少女が指指した先には…………俺!?

「俺!?君なに言ってるだよ!!俺は、人間だぞッ!!」

「そ、そうよ!奏クンは、人間よ!!」

「そうだ!!それより、君は、誰だね!?」

「私?私は…………」


【アリス】

そう、名乗った少女は、不思議な少女だった。


金色の少しウェーブのかかった長い髪、右の瞳が青色、左の瞳が緑色、真珠のような白い肌、紅薔薇を潰したような真っ赤な唇。


すべてが、綺麗すぎて……不思議だった。