「アリ……ス……」

「そう。私は、アリス。兎さんと一緒にかくれんぼしに来たの…」

「かくれんぼって、お前、なにを――」

「なに言ってるの、アリス!!」

マリア?

「どぉして、奏を巻き込むの!?このゲームは、私達のゲームでしょ!!」

「うるさいわ。貴女は、黙ってて。たとえ、このゲームが、私達のゲームでも……かくれんぼには、兎さんが、必要でしょ?」

そう、少女は、笑った。
可愛い笑顔で……

「さぁ、兎さん、一緒にかくれんぼしましょう?」

「ちょっと――」

「黙れ――魚」

ビクッ

「さぁ、兎さん、私と一緒に―――」

「ちょ、ちょっと待て、俺なにがなんだか、全然わからないんだけど……」

「ハァー、やっぱりあの女、記憶を奪ったわね」

「え?」

「いいわ、私が全部、教えてあげる。」

本当ーに、訳がわからない。なんなんだ……ゲームとか、魚とか。

「あのね―――」