「う、うるさいな!分かるわけないだろ!」

何を、むきになってるんだ、僕は。

でも、やっぱり少し恥ずかしくて、

下を向いた。

「ねえ。」

「何だよ。」

「何組なの、君?」

「C組だよ。」

むっとした声で、答えているのが分かる。

「本当!?」

声、大きくないですか?

「私もC組!同じだね!」

「あ、ああ、そう・・・」

「じゃ、私そろそろ行くわ!サボりも大概にね、ユーマ君。」

「え?」

「じゃね。」

彼女は、後ろを向きながら、

僕に手を振って、階段を下りていった。

僕は、唖然としていた。

「そういえば、何で?名前・・・」

あ・・・・  名札か。

僕は、胸にあった名札に、右手を当てた。

もう1度、階段のある扉の方を見た。

当然、彼女はもういなかった。