近くの公園へと向かう。

日が落ちた公園には誰もいない。

いつか見た黒猫が公園の真ん中で座っていた。

杏珠はポケットに入っていたケータイを取り出すと、祐輔に電話をかけた。

「もしもし?」

数回目のコールで祐輔が出た。