それを見た両親は目を見開いた。

その様子を見ると、これに書かれていることは真実なんだとわかった。

「お前これ…どうしたんだ?」

明らかに焦っているようだ。

どうしたんだという言葉に、杏珠はまたポケットから鍵を取り出し、無言で机に置いた。

「…お前だったのか」

一言も発さない母親のほうを見ると、今にも泣き出しそうな顔をしていた。