あたしの気持ちなんか分からないのに…サヤカさんと比べないでよ。



ヤバい…泣きそう…





「……あたしサヤカさんじゃないよぉ」





声が震えて小さくしか言葉にできなかった。



祥介さんに回していた手を気づかれないようにギュッと握りしめた。





「あっ、悪い。泣きそうになるなよ。悲しませるつもりで言ったんじゃねぇんだ」


「…うん、でも比べられたくなかったよ」


「俺はまともに付き合ったのはサヤカしかいねぇから、つい比べてしまう。あまり束縛されねぇと不安になんだ」


「…あたしも昨日の夜は不安だったのに」





またあたしたちはお互い勘違いしてすれ違っていくのかな?


付き合っててもうまくいかないことばかりだよ。