またお客様に抱きしめられてしまった。


そのたび、先生の顔が脳裏にちらつく。





「あたしは充電器じゃないよぉ〜」





それでも笑顔で返さなきゃいけない。


今、あたしはキャバ嬢のアザミだから…。






「俺も携帯じゃねぇし!じゃあな。また来年」


「はい!よいお年を」


「アザミもな」


「ありがとう」





あたしは笑顔でリュウセイさんを見送った。


誰かに見られてるなんて気づかずに…。