「やっぱりお前らやったのか?ただの幼なじみじゃねぇのかよ?俺に隠してなにしてたんだよ」





祥介さんがあたしの方に体を向けて聞いてきている。


もう、ほんと分からない。トキオとはただの幼なじみじゃないし…。


あたしは下唇を噛みしめて泣くのを我慢した。





「あのさ、自分の事を棚にあげて桜ばっかり責めるのはどうなの?」


「トキオ!やめて!自分で話すから」


「桜はちょっと黙ってろ。確かに俺らはやった事はあるけど、あんたと付き合ってからは1度もない。桜はあんたと違って俺にも店でもキスひとつしてない」





トキオが全部言っちゃったよ…。


あたしの事を思って言ってくれたのは分かってる。


多分、あたしの口からじゃキスを見た事は一生言えないから。