「それより用ってなんだよ?」





先生がそう言うと、カイさんがあたしをチラッと見てきた。


そうだよね。
あたしがいたら話にくい事もあるよね。





「先生、あたし先に外に出ときますね。ゆっくりしてくれて構わないですから」


「…悪いな」


「いえ」





あたしが立ち上がると先生はあたしの手に車の鍵を握らせた。





「寒いから車で待ってろ」


「はい」





あたしは部屋を出て駐車場へ向かった。