「何があったか話してみろ。お前はいつも俺だけには何もかもぶちまけてきたじゃねぇか。今さら遠慮なんかするな」


「うん…うん……そうだった…よね…」





トキオの優しさと温もりで涙が流れてきた。


声をもらしながら泣くあたしの背中をさすってくれる。



そうだった。
トキオとは体の関係だけじゃなかった。


本当のあたしを知っている人。


あたしの闇も汚い部分も。



祥介さんよりもあたしの汚い部分を知っているんだった。



この人は何を聞いてもあたしを軽蔑なんかしないんだった……。