「何言っても困らねぇから、素直に思ってる事言え」


「うん、サヤカさんとこ行くの?」


「嫌か?」





あたしは頭を振って、うんと頷いた。


病院に運ばれて緊急事態だっていうのに、あたしはなに言ってんだろう?






「嫌だよな…サヤカの父親が連絡受けて、病院に行くのに時間がかかるから俺に連絡するように病院に言ったらしい。サヤカの親父が来たら帰ってくる。行ってもいいか?」


「うん、それだけだよね?」


「なにがだ?」


「好きだからじゃないよね?」


「そんな心配してたのか…俺はもうお前しか見てねぇよ。サヤカの事はもう何とも思ってねぇし、俺が愛してんのはお前だけだ」


「うん、分かったから、行ってきていいよ」