しばらく沈黙が続いたあと、祥介さんは目を一気に開けてあたしを見た。


ん?聞いてたのかな?






「もっかい言え」


「えっ?今月いっぱいで仕事辞めるって話したんだよ」





やっぱり聞いてなかったのかな?


まあ、いいんだけど。
寝ているときに話すあたしがいけないんだから。





「ほんとか?」


「はい」


「今月いっぱいだな?」


「はい」


「俺のため?」


「えっ?」


「チッ…違うのか?」





完全に目覚めた祥介さんは舌打ちまでした。