「最終的にはこの足を斧で切断するんだっけな。どこかの映画で見たよ」

詩織が自分達の状況を嘲笑うように冷めた口調で言った。

「自分の足を……?」

美鈴が振るえながら聞き返す。

「でも、そんな事して意味があるのかわからないけどね、今は」

足を切断して自由になった所で、部屋が爆破されればそれでお終いだ。

「さて、あと何分なのかしら」

そう言って詩織は自分の腕時計を見た。