「しないさ。部屋から出ようとした途端にバーンだ。仁史はそんな馬鹿じゃない」

冬耶が変わりに弁明してくれた。


冬耶は仁史と共にとある事業に参加している同僚でもあり、数少ない仁史の友人だった。

頭も切れるし、見た目もぱっとしていて女子にもモテる。

しかし、何よりも人情が一番大切な事を知っている、希少な人物だった。