「和也がそんなことを……。

ごめんな、春。
俺が和也を呼んだから。


でも、和也は遊びでそんなこと
するやつじゃないんだ。


それはわかってやって欲しい。」





「うん。わかってる。
和也さん、目が真剣だったから。


でも私が弱いから……
昔のことで混乱しちゃって。


私の方こそ迷惑かけてごめん。」





「春……。



春は弱くない。
そんなことされたら、男が
信じられないのは仕方ない。


俺でよかったら
いつでも話聞くから
俺のことは信じろよ…。」






私は首を縦に振った。








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同じ男の人でも、
翔くんは信じられる気がする。

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この時、私の中の重い扉は
少しずつ開きだしていた。






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