数時間後、
涙はようやく止まった。










コンコン







ノックの後に
お姉ちゃんの声が聞こえた。







「お父さん達と
喧嘩したんだって?

春はわかってるよね?

心配して怒られてることも
お父さんのことも
ちゃんとわかってるよね?
素直になれないと思うけど
落ち着いたらちゃんと
お父さん達と話すんだよ。」






お姉ちゃんの言葉は
素直に聞くことができた。







「お姉ちゃん…ありがとう…。」



「うん。」




そして私は一日中泣いていた。






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泣いているうちに
いつしか眠ってしまっていた。






携帯が光っているのに気づき
携帯を手にとった。









『大丈夫か?』





翔くんからだった。











『翔くん、会いたい。』





返事を送ると
すぐに返ってきた。





『すぐ迎えにいく。』







朝の出来事を思い出すと
また涙が溢れてきた。






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