唇が離れると
私は俯いていた。






「春、俺はいつも
お前の傍にいるから。

そんな寂しがんなよ。」




笑顔で言う翔くん。




「ゴメンね。
わがまま言って。

翔くんありがとぉ♪」




「おぅ♪
じゃぁまた明日なっ。」




「うん。じゃぁね♪」















家の中へ入ると、
お母さんが玄関に出てきた。






「最近、帰りが遅いけど
どこで何してるの?

お父さんも心配してるのよ。」




「どこでもいいじゃん。

私、もう高校生だよ?
いつまでも子供扱いしないで!」




「あなたまだ未成年よ!

とにかく連絡くらい
ちゃんとしなさいっ!!」



「もう、ほっといてよ!」






この頃から私は親と
口喧嘩をする様になっていた。








部屋に入ると
お姉ちゃんが
部屋に入ってきた。






「おかえり♪」




「ただいま。
どうかしたの?」




「春の帰りが遅いから
彼氏でもできたのかと思って♪」




「何でわかるの?」




「なんとなく。
私もそうだったから♪」




「そうなんだ♪
お姉ちゃんも女だもんね。」




「どぉいう意味よっ!

お母さん本当に
心配してたから
連絡くらいはしなよっ♪」



「わかった。
ありがとうお姉ちゃん♪

じゃぁ、私もう寝るね。」



「うん。おやすみ♪」







そして私は布団に入った。






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