那智さんの家に行くと…なんだか幹斗の臭いがした。
気のせいだよね。
那智さんは餃子とおかゆを出してくれて……
「那智さん。
私…別に病人じゃないんですけど…
この組み合わせはいかがなものかと……」
「やー作りすぎちゃってどうしよっかなあ。
と思ってたんだけど。
ちょうど恵ちゃん病人みたいに痩せてるし…いいかなあと思って。」
「…これでも…少し食べられるようになったんです。
…今の彼が食べないと…悲しむので」
「…幹斗とは…ダメになりました。」
根掘り葉掘り聞かれるかと思ってた。
でも
那智さんは少し悲しそうな顔をして
ただ「そっか」とだけ呟いた。