「……貴子に話せるような…
そんないい話しぜんっぜんないの。

幹斗くんのことは、初めっから…諦めてるんだよ。
どうにかなるなんておもってない。



でも好きなの……
どうにもできないくらい………………














好きなの。」


それだけ言ったらまた涙が出た。




「……私の恋はこんなだけど…ズッ…貴子は?
いい……グスッ…恋…してる?」



「……………うん。













今………サッカー部の村越くんといいかんじ。」

貴子はかわいいんだ。
2年生になってさらにかわいくなった。

きっと…いい恋してるんだ。

「貴子がうれしいと私もうれしい。


私のはしんどすぎて。


だから貴子の恋バナ、楽しいよ。たくさん聞かせて。」

そう言ってたくさんたくさん聞かせてくれた。

村越くんと幹斗くんは仲良しなこと。

あんな無愛想なやつのどこがいいか分からないって村越くんが言ってたこと。


私のために貴子が幹斗くんやユウサクくんを怒るから、頭の中に他の男がいるってすねちゃったこと。





貴子と村越くんのかわいい恋愛に少しうらやましくなったけど…久しぶりに心がポカポカした。