「どこ行くの?」





明日の準備をして家を出ようとしたところで、一つ上の姉貴に捕まった。





「希望ん家だけど?」



「ラッキー!途中まで乗せてって」





ってもう10時半だぞ。





「彼氏に呼び出されたのか?」



「…うん」



「別れろよ。こんな夜遅くに女呼び出すような奴…」


「はは。会いたいなら迎えに来いよね」





自転車の後ろに乗った姉貴が自嘲するように笑った。