なんだ?



愛は机についた肘に顔をのせ、何度もため息をついていた。



悩み事か?



珍しい事もあるもんだな。




「ん、やる」



「…何よ珍しい」



そこの自販機で買ってきたいちごオレを差し出したオレに、愛が怪訝な顔をする。



「いや、なんつーか…元気なく…見えた…から?」



「………」



一瞬、ハッとした顔をした愛だったが、それはすぐに無理した笑顔になった。



「悩み事?」



「…うんん、大丈夫」



「そか」



大丈夫そうには見えないけど、無理矢理聞きだすつもりはない。



話したくなったら話すだろう。