あの夜。 あたしたち皆の話は、尽きることがなかった。 あたしが、龍騎のところを出た後の話や、鈴夏の事……とにかく、離れていた間の皆の時間を埋めるように話続けていた。 『かのん、行くよ!』 『うん!』 そして、今。 龍騎の家の前にいる。 あたしの親も、龍騎の実家に来ている。 今度は、離ればなれにはならないから。 そうあたしたちは思いながら、家の中へと入った。