―― 11月。――― 俺は裕子に呼ばれて、レストランにいた。 『きいてもいい?』 『良いよ(笑)』 『名前。好きな人の名前って、何ていうの?』 『かのん。』 『へぇ(笑)可愛い名前♪』 『あぁ。』 ここでもまた、裕子の携帯が鳴ったが、裕子は出ないままにしていた。 『何で毎回とんないの?何か都合の悪い電話?』 『べ…別に?笑』 俺は気になり、裕子の携帯を奪い取った。