確かに、うちの会社は前から悪い方に傾いていた。 一方、裕子のお父さんの会社は一流企業で世界的にも有名な会社だった。 合併して悪いことなど、1つもなかった。 『ちょっと、ママ(笑)今日は仕事の話は無し。龍騎も困ってるじゃん!』 こうなることを、うちの母も裕子のお母さんも望んでたんだと思う。 俺は…どうこの家族に説明するつもりなんだろう。 親父……。 俺はもう、裕子と付き合う前には戻れないような気さえしてきたよ…。