******************** ―― 4月。――― かのんがいなくなってから、1年が過ぎていた。 この1年間。 時間があれば。皆に色々なかのんの話は聞いたりしたが、かのんの居場所はわからなかった。 かのんが残した置き手紙。 そこに書かれていた文1つ1つを、丁寧に読み返した。 『よし!ぜってぇーかのんを見つけ出してやるよ!この狭い世界でね。』 俺はかばんを持ち、実家へと向かった。