******************** あれから俺は、しばらくの間、親父の会社を休ませてもらった。 親父は、俺がかのんの事を話すと、意外にもあっさりと、 『何日でも気が済むだけ休めば良い。』 と返事をしてくれた。 大学を卒業した後のかのんの進路はきいていたが、資格が受からなかった時の話はきいていなかった。 俺は、あの部屋に1人でいると考えごとばかりしてしまうので、しばらくの間は実家へ帰ることにした。