―― 誕生日。――― 朝起きると、あんなに一緒にいてほしいと言っていた龍騎の姿がなかった。 『もしもし?鈴夏?』 『もしもし。かのん、どした?』 『龍騎知らない?』 『いないの?』 『うん…。』 『あ!…ちょっと待って。』 鈴夏が電話から離れている間に、あたしはベランダへと出た。 『ごめんね(笑)じぃやが、こっちにおいでって↑』 『え…行きたいけど、龍騎が……。』