あやが卒業してから俺はあやのネクタイをして学校に行っていた。



〈奎太、聞いてるの?あっ、もしかしてネクタイもあげちゃったの?〉


〈ごめんごめん。聞いてる。ネクタイはあげてないから〉



なんとか、ネクタイだけは守り抜いた。



〈もうっ!あたしのネクタイなんだから、あげてたら別れるところだった!〉


〈え゛?!〉


〈ウソだよ〜。あたしは何があっても奎太とは別れないよっ!〉


〈びっくりした〜。俺も別れないよ〉



「お〜い奎太!今から写真撮るってよ〜!」



〈あっ、じゃあまた電話するわ。〉


〈うん。じゃあね〜〉



俺は友達のところに向かった。



この高校ではいろんなことがあったな。



あやが卒業してからも俺は図書室に行き続けた。