放課後。



「奎太…」



少し待つとあやが来た。



「来てくれて良かった。文化祭の準備大丈夫?」


「うん。ほとんど終わったから。」


「文化祭は一緒に回ろうな」


「えっ…」



あやが一緒困った顔を見せる。



「何…?」


「…なんでもないよ」


「なんでそんなに素っ気ないんだよ。ちゃんと話して」


「…ごめん。」


「ごめんだけじゃわからない。」


「ごめんだけじゃ分からないって…。奎太のせいだよ!」



やっぱり俺か。



「あたし、奎太のこと大好きだから別れたくないよぉ…」


「は?別れるって何?ってか、泣くなよ…」


「言い訳とかいい…。あの子と一緒にいるところ何回も見たんだから」



あの子?



「あの子って誰?」



「小さくかわいい子だよ!アクセサリーショップ言ってたし楽しそうに話してた!」



それって、



「もしかして、麻生?」


「やっぱりしてたんじゃん…!」


「麻生は友達だから」


「そんな有りがちな嘘つかないでよ」


「マジで、麻生はただの友達。麻生、彼氏いるし」


「えっ。じゃあ、なんでアクセサリーショップ言ってたの?」


「文化祭の買い出しの後、時間余ったから麻生の彼氏の誕生日プレゼント買いに行ったんだ」


「本当に?」


「そうだよ。じゃあ、明日俺のクラス来て」


「明日?」


「うん。待ってるから。」



明日、あやが来ることを信じて図書室を出た。