「じゃあ、次はどこ行く?」



あたしがそう言っても麗美は何かを考えているような表情。



さっき、知り合いかと思ったら人違いだったって言ってからずっと。



「麗美、どうした?やっぱりさっき何かあった?」



なづも心配だったのかそう言った。



「あたしの人違いかもしれないんだけどね…。さっき、前のアクセサリーショップに奎太が入ってったと思うんだけど…」



え?



「奎太が?」



「うん。多分奎太だった」



「えっ、奎太くん居たの?!あや、行ってきなよっ!」



と言うなづにちょっとだけ奎太のとこ行こっかな…なんて思ったあたし。



「待って!あたしの、見間違いかもしれないから確信は持てないけど、聞いてくれる?」


「うん。いいよ?何?」



あたしは久しぶりに奎太に会えるかもしれないと思うと嬉しくて今から麗美が言う言葉なんて予想してなかった。



「実はね、女の子と居たっぽいんだよね。2人で店に入っていったの」



え?



女の子と2人で?



なんで?



アクセサリーショップに何しに行ったの?



その女の子にネックレスでも買ってあげるの?



そういえば、メールでも文化祭の準備だなんて書いてなかったよね。



準備だって、アクセサリーショップに行ったりしないよね。



初めから今日は女の子と会う約束だったの?



そんな悪い予感が浮かぶ中、たどり着いた答え…。



「ちょっと、麗美、何言ってるの。奎太くんが浮気?」



そう言うなづの言葉を聞いた。



奎太、浮気してるの?



浮気…。



奎太……。