お昼休みが終わって
仕事に戻ってからも
胸ポケットの中で携帯は
鳴り続けた。


その相手が優奈であると
分かっていて
気付かないフリをした俺は


他の誰から見ても
女の子みたいで
気持ち悪い。


仕事が終わってから
携帯が震えるのが気になると思い
消した電源。


朝、どうしても気になって
つけてしまった携帯電話。


俺と優奈の写真の待ち受け画面には

三件の電話と十通のメールが届いていると知らせるサインがあった。


電話は全て優奈から
メールは九件はダイレクトメールや会社の同期や先輩


残りの一つは
「ごめんね」と絵文字なしで
送ってきた優奈からだった。