「両親は、いつも仕事かパーティー。」


とりとめもなく話をする私を『ゴリ吉』は黙って聞いてくれる。


「両親は宝石店をやっててね。
だからパーティーに参加してお金持ちとつながりをもつのも仕事になるんだって。
そのおかげで私生活出来るんだからありがたいけど。
でもね、小さい頃は淋しかったの。」


「それでね、金持ちとつながりをもつのにね、私いろいろ習ったの。
ピアノ、バレエ、バイオリン、英会話、お茶、お花とか、お嬢様たちが行くお稽古ごと。」


黙って聞いてる『ゴリ吉』。


こっちを見てほしい。


「ねぇ、こっち向いて。」