「今日は仄ちゃん家行っていい?」 幼稚園の帰り道、結城は仄に言った。 仄も断る理由もないし、そもそもそんな事いつも聞いてなかった。 「いいよぉ。でもなんで聞くの?いつも言わないじゃん」 仄は単純に疑問に思ったらしく、何も考えずに聞いた。 「……」 「結城くん?」 「……。なんでもないよ!じゃあ、またあとでね?」 結城は手を振って行ってしまった。 「うーん……どうしたんだろぉ」