朝、目覚ましをかけたわけでもないのに自然に目が覚める。
目覚める時間はたいてい朝の5時くらい。
私はゆっくり目を開けて、ベッドに自分が一人で寝ていることを確認する。
真っ白なシーツを指で辿る。
隣に誰もいない寂しい空間を、私の指が辿る。
まっすぐ伸ばした指が力をなくして、枕に落ちる。
それと同時に、涙がポロッとこぼれた。
身体が痺れたように動かなくて、だんだん痛みまで走るようになって、そしてからっぽの心を実感する。
もう私はずっとずっと、こんな朝を毎日迎えていた。
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