出会ったのは雨の日。


満員電車の中で急にしゃがみ込み、心配になって思わず声をかけた。


顔を上げたあなたは弱々しくて、とてもじゃないけどほっとけなくて、一緒に電車を降りた。


話していて、感じたあなたの印象は、


儚い人。


なんて儚い人なんだろう。


綺麗な顔立ちをしているのに、笑ったらすごく素敵だろうなって思うのに、とても悲しそうに笑う。


この人が楽しそうに心から笑ってる顔が見てみたいな。


そう思っているうちに、あっという間に好きになっていた。


いつも連絡をするのは自分からだったし、毎回迷惑がられていないか不安だった。


でも、それでも誘いを断らずに来てくれるあなたと話しているうちに、きっとこの人は変わりたいと思っているんだと確信した。