その日の夜、私は大学時代の友達の澄子に電話をかけた。


飲み会に参加すると伝えると、澄子はとても驚いていた。


『いいけど……参加してくれるのはあたしも嬉しいよ?でも、カズも来るんだよ?大丈夫なの?』


何度も念を押された。


「平気。みんなにも会いたいしね」


『そう……分かった。じゃあ幹事に伝えておく!お店とか決まったらまた連絡するから』


澄子はきっと不思議でたまらないだろうな、と思う。


元彼が来る飲み会に参加するなんて普通はありえないからだ。


和仁とちゃんと話をして、お互いに気持ちを伝え合わないと本当の終わりにはたどり着けない。


そんな気がしていた。








私と松崎くんは、約一ヶ月後のその大学時代の飲み会が終わるまで会わないことにした。


彼は私の提案を受け入れてくれたものの、少し言いづらそうに


「時々、電話くらいはしてもいいですか?」


と聞いてきた。


私はすぐにうなずいて見せた。


「うん、私もするね」


その言葉を聞いて、笑った彼の顔がとても印象的だった。





今度こそ、私は歩き出さなきゃいけない。


変わらなければいけない時が来たんだ。