私はひとつの決意をした。


松崎くんと両想いになる前に、しなければならない事がある。


「お願いがあるの」


「なんですか?」


「ケジメをつけたくて」


「ケジメ?」


首をかしげる松崎くんに、私はうなずいて見せた。






━━━━━来月の第二土曜日におこなわれる予定の、大学時代のサークルの飲み会。


和仁と再会し、しっかり話したい。


そこでようやく終わる、私の苦しかった失恋。


ずっと逃げてきたから、今度は自分の力でたどり着き、言いたいことを伝えたかった。






このことを松崎くんに話すと、彼はまったくもって反対しなかった。


「すべて終わって納得してからで構いません」


「うん。ありがとう」









飲み会に参加しようか迷い続けていた。


でも、やっぱり参加しよう。
周りの目なんて、気にしなければいいことだ。


私が松崎くんと一緒にいられるようになるための第一歩になると思う。