「……私は元々、長州の者。あまつさえ、縁を絶ったとはいえ藩主の縁者。 新選組に入隊したのも、我が主、松平様の命でしたからね…。 そんな私が、皆さんに許しを乞える立場にいるなどとは思っていませんし、言い分もありません」 彼らがどこまで知っているのかはわからない。 けれどこれだけは言える。 彼らのどんな恩情を持ってしても、これまでの罪が許されることはないのだ。 たとえ己の心の内が、許されることを願ったとしても。