「好きな女の慈悲で生き延びて、そいつを失って、それで俺が平気だとでも思ってんのか?」

「……」


土方の冷たい手が頬に触れる。


「だったら、死んだ方がマシだ」


和早の肩に顔を埋め、土方は小さく呟いた。
刹那、僅かに口角を引き上げる和早。


「あなたは一体何をしにここまで来たんですか」

「…な、」

「力不足の私を助けるため、お荷物を承知で来られたと?」


土方は眉を潜める。
…今更何を言っているのだ、と。


「お、俺はお前を…」

「ぶっ殺しますよ」


鋭い視線が土方を射た。