藤堂平助 対 新崎和早 幹部はもちろん、噂を聞き付けた隊士達が固唾を飲んで見守る中、二人が対峙する。 風の吹く音のみが、その空間を支配した。 勝負は一度きり。 藤堂の額から、汗が一滴落ちる。 先に和早が刀を抜き、大業物相応の美しい刃を晒した。 次いで藤堂。 二人がそれぞれ刀を構える。 永倉が前に進み出、 「それでは………始め!!」 彼の一声で、二人は同時に地を蹴った――。 .