目の前のお店のガラス向こうに、お洒落な服を纏ったマネキンが2つあった。
「さっき篠崎さんに貰ったメモ通りだと、ここの店だね」
私はメモを見て確認すると、その紙をバックにしまった。
「なんか服屋って、独特の雰囲気がありますよね」
大河内はなんか不安そうな顔をして、お店を見ていた。
「ふ〜ん…、なんか分かるかも
でもウチラがお客なんだし、堂々としてればいいんだよ」
私はそう言うと、大河内を先導して服屋の中に入った。
「いらっしゃいませ」
若そうな定員のお兄さんが服を畳むのを一旦やめ、こちらを向き一言そう言った。
―うん、美容師さんと服屋の定員さんはやっぱりお洒落だな〜
なんて、関心しながら私は定員さんを見てそう思った。