「えっ私服なんですけど、やっぱり変ですか?」





大河内は首を傾げながら、私に尋ねてきた。





「うん、かなり
組み合わせが最悪って感じだね」





「どうします?」





「うん、とりあえず家に入ってアンタの服全部だしな」





「…はい」





私たちはそうして、いったん大河内の家の中に入っていった。





「えっと、コレとコレとコレ」





大河内は次々と自分の服をクローゼットなどから取り出して、床に広げていく





「ねぇ、今日もアンタの親はいないの?」





無言が嫌だったので私は何気ないことを聞きながら、その作業を見ていた。





「えっと、確か今は海外にリサイタルに行ってますね」